今日は、オレ様ゆきむらが話す番らしい。(めんどくせ)
オレ様がこの家に来たとき、お姉ちゃん達は「可愛い!キティちゃんより小さい。」なんて言って大喜びしてたな。
キティちゃんてなんだ?
って思ったら、ゲームで取った小さな縫いぐるみのことだった。
白い小さな縫いぐるみだったけど、母さんを思い出した。
オレと同じ白いネコだったんだ。
母さんは、俺たち兄弟に優しかった。
母さんに体を舐めてもらうと、眠くなって兄弟達とくっついて寝た。
でもある日、待っても待っても、母さんは戻って来なかった。
兄弟達とくっついて寝てたけど、お腹も空いて寒くなってきた。
みんな鳴き声を出し始めたら、「ここだ!」って声がして、人間が俺たちを見つけた。
怖くてもっと鳴いた。(オレ様以外)
でも、みんな優しいお姉さん達だった。柔らかいタオルで包んでくれて、ミルクも飲ませてくれた。
でも、兄弟はバラバラにもらわれて行った。
何故かオレと、もう一匹は母さん似で、真っ白だったんだけど、最後まで貰い手がつかなくて…焦った。
でも、このウチのお姉さんが「真っ白ふわふわ。元気もあるし、うちの子になる?」って言ったんだ。オレ様に目を付けるとは、なかなかだなって思ったね。当然だけどね。
そうして、この家に来たんだ。
お姉ちゃん達が三人いて、それはそれは大歓迎だったな。当然だけどね。
でも、お父さんだけは違った。
「元の場所に戻してこい!」
「!」意味分かんね~し。
元の場所とか分かんね~し。
なんか騒がしかったけど、疲れたから適当に寝た。
次の日には、寝る場所もトイレも完備。オレにいて欲しいんだなって思ったね。
でも、お父さんだけは違った!
どんな場所なのか良く見たくて、テーブルの上に乗ったら「ダメだ。テーブルから降りなさい。」って言って、お父さんがテーブルに覆い被さった。
場所取りか?
って思ったけど降りなかった。
そしたらお父さんが、お母さんに向かって「こいつテーブルから降りない!」って言いつけてた。
お母さんは呆れ顔で「抱き上げて降ろしたら?」って言った。
「あっそうか…」って言って、お父さんはオレをそっと抱き上げてくれた。
撫でてもくれた。
優しかった。
でも暫くは、「まだ貰い手が見つかんないのか?」とか言ってたけど、お昼寝はお父さんの側って決めてたから、毎日一緒に寝てた。
そしたらいつの間にか、お父さんは何も言わなくなった。
チョロい。
コメント