最悪だよ…最悪。
オレはね…割と、情が深い方だと思うわけ。
お母さんは、「ゆき、無視しないでよ。」とか言うけど、ちゃんと聞いてるし、鼻ちょんだってしてやってる。
大きいお姉ちゃんと寝るときだって、枕を半分こしてる。
たまに気が付くと、占領してるときもあるけどさ…。
顔の方に、お尻向けてたこともあるけどさ…。
え~と…あと…
まっ、いいか…。
でもオレだって、寝てたのに寝ぼけたお姉ちゃんに、顔面パンチされたことあるし。
お互い様って奴だろ。
人間が家を出て、自立するっていうのもわかってる。
オレ達ネコだって、いつまでも母さんと一緒にはいない。
だから、大きいお姉ちゃんが家を出たのも理解してる。
今は、中姉ちゃんと寝てるけど、別に不自由は無い。
まっ…枕はダメ!って言うから、足元で丸まって寝てるけど。
これはこれで快適に過ごしてる。
ただ言わせてもらえば、休みの日は起きるの遅すぎなんだよ。
朝になったら、お母さんのところへ行きたいわけ。
新しいカリカリとか、お水とかトイレとか、オレのスタイルっていうか、サイクルっていうのがあるわけ。
だから時間になると、「下に行こうぜ。」っていうわけだ。
平日は、何事もなく下に行ける。
しか~し、休日は大きいお姉ちゃんも然り、中姉ちゃんも全く動かない。
「カリカリも、お水もトイレもあるでしょ!」って言って、また寝るんだよな~。
チッチッ!そんなの分かってるよ~。
そういうものじゃないの。
わかる?
朝は、袋から出したてのカリカリ。
器に入れた時の、カラカラって音!
あれが好きなんだよ~。
お水だって、水入れの水じゃなくて、朝はお風呂場の水って決まりなわけ。
何度言っても、休みの日は忘れるんだよな~。お姉ちゃんたち。
あっ…話がそれた。
そう…最悪な話し。
大きいお姉ちゃんが独り立ちして、中姉ちゃんと過ごして、それにも慣れてきた頃。
久々に、大きいお姉ちゃんが来て、オレだってちょっと嬉しかったわけ。
なんか…いつもと違う匂いがするとは思ってたけど、嬉しさの方が勝ってた。
「ネェ、ここどこ?」
「!」驚いて見上げると、知らないネコ。
しかも、大きいお姉ちゃんが「ゆき、友達だよ。」って言ったんだ!
「!」意味わかんねーし!
友達じゃねーし!
人んちの縄張りに、勝手に入ってくんな!
態度でかいし、体もデカいし、コイツ絶対!ムリ!
オレの匂いを嗅ぐな!
側くんな!
威嚇するオレに「ゆき、仲良くしてよ。名前は、ちくわって言うんだよ。」だって。
知るか!知るか!知るか!
その日オレは、大きいお姉ちゃんが帰るまで、部屋に行かなかった。
一番高い棚の上から、一歩も降りなかった。
やっと帰った…
!!!
あのやろーオレのトイレを使いやがった!
あいつ…ゆるさん!
お母さん!トイレ掃除して!
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