ボクは元野良だけど、ネコの集会は知らないんだよね。
というか・・ネコの集会は過去のもの?
ボクたち若い世代は、知らないのかも。
若い・・って。
サイゾーくんは7才だから、もういい歳なんだよ。
まぁいいか・・可愛いから。(笑)
お母さんは一度だけみたんだよ。
もう12年も前の話し。
我が家は7歳のキジトラ猫のサイゾーくんを飼っています。
去年6月に12歳で旅立った白猫ゆきむらとサイゾーの2匹の猫がいたんです。
これからお話しすることは、ゆきむらが我が家に来たばかりの頃の話しです。
12年前の猫社会
ゆきむらが我が家にやって来たのは、12年前の6月でした。
真っ白の子猫で、頭のてっぺんに筆でなで付けたような黒い毛の部分がありましたが(キトンキャップという白猫の特徴)ぬいぐるみのようなネコでした。
やがて家に慣れてくると、隙をみて脱走しようとする手を焼く子に成長。
網戸なんか破ってしまう、やんちゃな猫だったんですね。
1ヶ月もすると、そのやんちゃぶりに頭を抱えるようになっていました。
「猫なんか飼うんじゃなかった・・・。でも、かわいい・・チクショ。」
そんな日々を送っていました。
住宅街にある我が家は、隣の家とも近く、塀で家を区切っています。
その塀の上はキャットウオークができるような幅があり、よくネコが通っていました。
その中でも、サバトラのハチワレちゃん♂はよく見かけていました。
体格もよくて人慣れもしていたので、飼い猫だったと思います。
午前中は我が家の庭に入ってきたり、塀の上からこっちを覗き込んだりする姿をよく見かけました。
そのころ脱走ばかりするゆきむらに、リードを付けて庭で遊ばせることをしていました。
悩みに悩んだ末に、編み出した策でした。(笑)
その頃はハチワレちゃんも毎日、庭にきていました。
外で遊んでいるゆきむらの側に何となくいる・・・そんな毎日でした。
その日もハチワレちゃんが庭に来たので、ゆきむらも外に出たがりました。
リードを付けようとしていると、ゆきむらがサッと逃げてしまったんです。
それを見ていたハチワレちゃんも、ゆきむらの方へ走っていきました。
「もうダメ・・・逃げられる。」
そう思ったときです。
なんとハチワレちゃんは、ゆきむらに追いつくと脳天にネコパンチをお見舞いしたんです。
ゆきむらは驚いたんでしょうね。
その場に立ち止まると、ハチワレちゃんに付き添われて戻ってきたんです。
信じられませんでした。
「ありがとう」
と自然にお礼の言葉が口から出ました。(笑)
こんなこともありました。
ゆきむらがいつものようにリードを付けて庭にいると、いつもは見かけないグレーのネコちゃんが近づいてきました。
ゆきむらはキョトンとしていましたが、グレーのネコちゃんは明らかにケンカ腰です。
「家の中に入れなきゃかな?」
と思っていると、ハチワレちゃんが飛び出してきて追い払ったんです。
そしてその時もゆきむらは、脳天をひっぱたかれてました。(笑)
まるで
「お前ちゃんと自分の縄張りを管理しろっ!」って叱られてるようでした。
ハチワレちゃんは秋ごろまで通ってきていたと思います。
今考えれば、秋でゆきむらは生後半年。
猫の世界では大人です。
ハチワレちゃんは、まるで教育係のようなネコちゃんでした。
サイゾーが迷い込んできたときは、ゆきむらにベッタリだったので、自然にゆきむらが教育係になったんでしょうね。
(ゆきむらはスゴク嫌がっていましたけど・・w)
ネコの集会
昼間はリード付きで庭で遊び、日が暮れると網戸越しに庭を眺める。
ゆきむらは、それが日課になっていました。
我が家にきて1ヶ月経つかな?という頃のことです。
いつものように網戸越しに、庭を眺めていたゆきむらに声をかけました。
「もう夜だから窓閉めるよ。」
そういいながら閉めようとすると、庭に違和感を感じました。
目を凝らすと、どうやらネコちゃんがいるようでした。
ゆきむらも相手のネコちゃんも、唸り声もあげずにお行儀よく香箱座りをしていました。
「ねぇねぇネコちゃんが遊びに来てるよ。」
と家族に声をかけながら庭を見ると、目が慣れてきてよく見えるようになり驚きました。
猫が5~6匹はいたと思います。
みんなお行儀よく香箱座りをして、ゆきむらの方を見ていました。
「ネコの集会だね。」
娘ちゃんが静かにそう言いました。
「ゆきむらっていうの。みんなよろしくね。」
親ばかなのでそう挨拶しましたが、あとは邪魔をしてはいけないと、そっとしておきました。
しばらくして、ゆきむらが居間に戻ってきたので庭を見ると、誰もいなくなっていました。
「ネコの集会ってホントにあるんだ・・・。」
我が家で集会があったのは、その1回きりでした。
本当に不思議な光景でした。
まとめ!
猫の世界には、確実に猫社会が存在していると実感。
単独行動の生き物と思われているネコちゃんだけど、ネコのネットワークはある。
ゆきむらは生後2ヶ月でやってきた子猫だった。
猫社会をあんまり知らずにいたのは確か。
まるでそれを分かっているかのように、成猫が毎日来ていた。
そしてどうみても、ゆきむらは教育されていた。
ネコの集会も本当にあった。
ネコちゃんが集まっても、唸り声もあげずただ座っているだけ。
まるでテレパシーで分かり合えているような、不思議な光景だった。
新しいネコが縄張り内に来たから様子を見に来たのかとも思うが、サイゾーのときは1度もない。
ただサイゾーのときは、サイゾーそっくりな猫が来たことがある。
その時は網戸越しに鼻チョンをしていた。
ゆきむらも全く怒らなかった。
兄弟ネコじゃないかと思っている。
でも、それ1度だけ。
それっきり姿は見ていない。(残念・・・)
やっぱり猫は不思議なところがあるんだな~って、思いました。
猫はそれぞれ不思議を連れてくるとも思えますね。
そして人間が思ってるより、ずっと人間と一緒に生きていく術を知っているのかもしれませんね。
あなたにもネコの不思議エピソードありますか?
コメント